本太郎伝説
ある所に二宮という家族が住んでおりました。
家族は質素ではありましたが
何不自由なく暮らしておりました。
しかし、代々伝わる古本で家中が一杯で、
暑い日も、寒い日も冷暖房で大切に
保管しておりましたから、電気代は大変だし
狭くて家族は粗末な納屋で暮らしておりました。
ある日息子の金次郎は、大切な古本ですが売ることにしました。
さてさて、どこに売るかが問題です。
なんせ、5代前からの大切で、貴重な古本ばかり。
インターネットで調べても悩むばかりです。
それから1週間、睡眠不足で悩み続けました。
丁寧査定!高価買取り!の言葉に魅かれ、
足柄山の日本オンラインブックの本太郎に
電話を掛けてみることにしました。
間もなく、本太郎はクマに跨りやってきました。
本太郎は古本専門の査定士です。
しばらく黙ってじっと本をみつめポンと手を鳴らすと、
すべて高額で買取ってくれました。
なんせ貴重な古本ばかりでしたから。
金次郎は涙がでるくらい喜びました。
その後、家族は納屋から家に戻り、
末永く幸せに暮らしました。
一方、本太郎は沢山の古本を担いで足柄山に帰ると、
金次郎の大切な古本を、
森の動物たちに配ってまわりました。
知識不足で生活に悩んでいた動物たちは
大喜びで古本を読みました。
それから数年が経ちました。。
森の動物たちは、古本のおかげで賢くなり、
森は栄えて平和で誰もが豊かになりました。
本太郎は、いろいろな人から相談を受け、
今日も古本を買取り、必要としている人々に
本を配ってまわります。
日本中の人々が幸せになりますようにと願って、
全国各地を斧を担いでクマに跨り走っています。
つづく・・・